植物・いきもの

えひめこどもの城に生息している花や虫たちの紹介をしています。

花や木などの植物

  • アオモジ

    1.アオモジ(クスノキのなかま)

    「ふれあいの森」でひときわめだっている木があります。幹や枝は緑っぽい灰色。スマートな葉っぱは明るく鮮やかな黄緑色で、秋には黄色に色づきます。とても上品で優しい感じのするこの木、すっごく木に詳しい人も「あれ?こんな木、みたことないよ?」って首を傾げます。それもそのはず。実は愛媛県には生えてないはずの木なんです。
    名前はアオモジ。クスノキ(トトロの住んでる木)のなかまで、暖かい地方の山にはえます。同じクスノキのなかまのクロモジとシロモジは愛媛県にも自然に生えるんだけど、アオモジだけは生えてないんだ。ないはずの木がどーしてここにあるのか、フシギでしょ。
    アオモジの木をよくみてください。季節は、冬。葉っぱはすっかり落ちてしまって、枝の先にはまーるい冬芽がいっぱいついています。アオモジは春になると、葉っぱが出るより先に花が咲くんだって。このつぼみや花を生け花の材料に使ったりするために、ずーっと前にわざわざ他のところからもってきて植えたらしいっていうのが、その答え。
    「こどもの城」には、あちこちにこのアオモジがあるので、ぜひ近くでじっくりみてください。

  • バンザイの木

    2.バンザイの木

    「うひょーい!なんだかわかんないけど、たーのしーいぞおー!!」なんて、2本(2人?)並んで仲良くバンザイしてるこの木、いったいなんだと思います?
    どうやら太い幹を切ったら(こどもの城が開園するずっと前だよ)横の枝がぐんぐんのびて、こーんな形になっちゃったらしい。さらによくみてみると、この2つの木は下のほうがくっついているのがわかります。もともと一つの木だったのかもしれないね。
    この木、正体はクスノキです。クスノキはもともとあったかいところに生えてる木で、けっこう大きくなります。トトロが住んでるのもクスノキなんだよ。「バンザイの木」は、森のとりでから山に入っていく細い道の、横のほうにあります。ササヤブの向こうだから、ちょっと見えにくいんだけど、よーく探してみてください。必ず見つかります。
    こどもの城にはたくさん木があるので、まだまだ面白い形のがあるハズです。みんなもぜひさがしてみてね。

  • アジサイ

    3.アジサイ(ユキノシタのなかま)

    梅雨どきにいちばん似合う花、アジサイ。花の色が青や赤や紫に変わるのはみんな知っていると思うけど、あれ、なんでだと思う?ほんとうはサンセイドとかなんとかってちょっとこむずかしいんだけど、かんたんにいうと、土の性質によるものなんだって。
    ところで、さっきから「花」って言ってるけど、4枚の大きな花びらに見えるのは、ほんとは花びらじゃないんだ。ほらタンポポなんかだと、鼻の下のところにガクっていうのがあるでしょ?アジサイの「花」に見えるのは、実はこのガクの部分が大きくなったものなんだ。おもしろいよね。あれ?じゃあ、ほんとの花はどこにあるんだろう・・・。
    「こどもの城」には、あちこちにこのアオモジがあるので、ぜひ近くでじっくりみてください。

  • コガクウツギ

    4.コガクウツギ(ユキノシタのなかま)

    アジサイに近いなかまなので、花やはっぱが似ています。花が咲くのは5~7月。

  • クサギ

    5.クサギ(クマツヅラのなかま)

    「忘れられないモノ」ってあるよね。忘れられない味、忘れられない人・・・。
    クサギはまちがいなく、この類の木です。日当たりのよい林のはしっこや川岸などにふつうにはえます。花は白、ガクは赤、実は藍色となんともカラフル。しかし、この木のスゴイところはそれだけではありません。
    クサギは、漢字で書くと「臭木」。そうなんです。枝や葉を傷つけると、なんとも表現しがたいニオイがするんです。強いていうならアリナ○ンAとかピーナツバターのニオイに近いでしょうか。クサギを見つけたら、ぜひぜひニオってみてください。きっとこの夏忘れられない思い出になるでしょう。

  • クヌギ

    6.クヌギ(ブナのなかま)

    でーっかい、まーるいドングリのなる木です。夏になるとたくさんの虫が、この木に集まってきます。昼間はカナブンやコガネムシ、夜はカブトムシやクワガタなどがやってくるんだ。みんなこの木の汁がだーいスキ!
    秋にはわさわさしたぼうしのまるいドングリがなります。クヌギだけじゃなくて、ドングリっておいしそうだよね。リス、ネズミ、イノシシなど、ドングリを食べる動物もたくさんいます。クマとかシカもドングリ食べるって知ってた?ヒトが食べてもおいしいのもあるんだけど、クヌギの実はものすごくシブくて食べられないんだって。

  • ゆきまんじゅう

    7.ゆきまんじゅう

    こどもの城は山にあるせいか、ちょっと寒いです。この前もスッゴク寒くて、雪がつもりました。雪がつもると「ゆきまんじゅう」が現れます。これ、人間が作ったんじゃないんだよ。はじめはおんなじようにつもってた雪が、時間がたつにつれて少しずつまわりから溶けて、ちょうどおまんじゅうみたいな形になっちゃうんだ。手すりのくいの上にずーっと「ゆきまんじゅう」がのっかっているのは、とってもかわいい。雪がつもった日にだけあえるお楽しみです。

  • オドリコソウ

    8.オドリコソウ(シソのなかま)

    山ぎわの木の下とか道のはしっこの方とか、どっちかっていうとひかげになってるところが好きな草です。茎が四角形なのは、シソのなかまの特徴。あわいピンク色の花の形が、笠をかぶった踊り子に似ていることから、こういう名前がつきました。花が茎とくっついているところに蜜がたまっているので、花を引き抜いて吸ってみると甘い感じがするよ。たくさん集まって咲くので、あたりはなんとなく華やいで見えます。

  • アメリカフウロ

    9.アメリカフウロ(フウロソウのなかま)

    北アメリカ生まれの「帰化植物」です。日本の環境がよっぽど気に入ったらしくて、今では全国の草地やあぜみちなどに広がっています。こどもの城にもたくさん咲いてるんだけど、特に果実の森をずーっとあがっていったところに、集団で咲いています。けっこうきれいなんだよ。
    1cmくらいの小さい花は、薄いのから濃いのまでいろんなピンク色。平べったい葉っぱには切れこみがたくさんあって、不思議な形をしています。同じアメリカフウロでも、まるで別の種類の草みたいのもあるんだ。
    フウロとは、「風露」のことで、「涼しい風と露」という意味です。フウロソウのなかまには、山の高いところとか、深いところみたいな涼しい場所に咲くのが多いんだけど、そう考えると、町の中に咲くアメリカフウロは、ちょっと名前にあわないかもしれないね。

  • ネムノキ

    10.ネムノキ(マメのなかま)

    高さが10mほどにもなる落葉高木。こんなにでっかくても、マメのなかまです。ちゃんとマメもなります。食べられないけどね。
    6~8月にかけて咲く、夏の花。白からだんだん濃いピンクに変わっていく色と、フワフワしたブラシみたいな形が、なんだかとっても優しい感じ。鼻を近づけると、とってもあまくていーいニオイがするんだ。ネムノキの花は、夕方から咲きはじめ、一晩かかって開花します。だから、今日の昼間咲いてるのは、昨日の夕方から咲きはじめた花なんだよね。
    ところでみんな、この花をじっくりみたことある?この際だから、よーくみてみてください。虫めがねなんかあると、すごくいい。
    さて、私たちが「花」と呼んでいるピンク色の部分。この部分の先っぽの方をよーくみてください。黄色っぽいかたまりがちょこんとくっついてるでしょ?これ花粉が入っている袋なんです。そう、私たちが「花びら」だと思っていたのは、実はおしべとめしべだったんです。ほんとの花びらは、その下の黄緑色のとこ。みればみるほど、フシギな花です。

  • ハゼノキ

    11.ハゼノキ(ウルシのなかま)

    森の中でもいちはやく紅葉します。とてもきれいな赤色なので採ってみたくなるんだけど、ちょーっとまって!ハゼノキはウルシのなかまだから、枝や実にさわるとかぶれることがあるんだ。人によって差があって、平気な人はぜんぜんなんともないんだけど、敏感な人は、木のそばを通るだけでもかぶれてしまいます。さわるとかゆくなっちゃうハゼノキだけど、その実は森に住む鳥たちに人気です。園内でよく見るキジバトやヒヨドリをはじめ、冬になるとやってくるツグミやルリビタキ、ジョウビタキなんかも、この実が大好き。もしハゼノキがなくなっちゃったら、みんなの冬の食べ物がなくなっちゃいます。だから、森の中にはハゼノキもないと困るんだよね。

  • アオモジ

    12.ツルウメモドキ(ニシキギのなかま)

    山やはやしに普通に生えている、ツルです。高いところにあるのでわかりづらいんだけど、大きいものになると、なーんと直径20センチぐらいの太さになるっていうから驚きです。このあたり、やっぱり木のなかまなんだなあと思うよ。
    他の木にからまって高いところへ行こうとするので、夏の間はどれがツルウメモドキのはっぱでどれがそうじゃないのかみわけがつかないんだ。5月から6月ごろ咲くらしい花も、黄緑色をしていてめだたない。ツルウメモドキがいきなり目立ちはじめるのは、実が熟してからです。
    ツルウメモドキの実が熟すと、黄色い殻が3つに割れて、中から鮮やかな朱色の実が出てくるんだ。この実は鳥たちの大好物。よくいけばなに使ったりもしているんだよ。とってもきれいな色をしているので、色がさびしくなった冬の森では、すっごく目立ちます。探してみてね。

  • ナズナ

    13.ナズナ(アブラナのなかま)

    道ばたや空き地など、日本中どこにでもはえてて、だれでも知っているこの草は、かなり昔におとなりの中国大陸からやってきました。食べられるほか、お薬としても使われるんだって。春の七草の主役でもあります。
    白い小さな花は、4枚の花びらがちょうど十文字になるようについています。春になっていっせいに咲くとすごくきれい。
    別名、ペンペン草。おとうさんやおかあさんは、こっちの名前のほうが親しみがあるかもしれませんね。どうしてそういう名前かっていうと、実のカタチが三味線バチににているからなんだ。この三角形の実の中には、いーっぱい種が入っています。何個ぐらいだと思う?なんと!ナズナ1株あたり2000~4000個も入っているんだって!!すごいよね。でも、だれが数えたんだろう・・・。

  • サクラ

    14.サクラ(サクラのなかま)

    春といえばお花見。お花見といえばサクラ。日本人はサクラの花が大好きです。
    さて、去年のお花見のことを思い出してください。あたり一面サクラの花だったのは覚えてるけど、葉っぱはどうだったっけ?サクラのなかまには、花が咲いてから葉っぱが茂ってくるのと、花と葉っぱが一緒に元気よく出てくるのとがあります。「桜前線」で有名なソメイヨシノは、葉っぱが茂ってくる前に花が咲く種類。だからあんまり葉っぱを見た記憶がないんだね。反対に、昔から自然に生えているヤマザクラは、葉っぱと花が一緒に出てくる種類。一口にサクラっていってもいろいろあるんだ。
    ところで、サクラの木ってどこにでもあるのに、どうしてサクランボがないのかなって思わない? じつは私たちがふだんサクランボってよんでるのは、セイヨウミザクラという木の実のことなんです。これは明治時代の始め頃に、ヨーロッパから日本にやってきました。ソメイヨシノの実も食べれないことはないんだけど、めったにつかないんだって。ざーんねん。

  • 白いタンポポと黄色いタンポポ

    15.白いタンポポと黄色いタンポポ(キクのなかま)

    だれでも知っている花。でもちょっと待ってください。あなたの知っているタンポポは、花は何色ですか?去年こどもの城でタンポポを使って遊んだとき、東京から来たお客さんが、「わ、花が白い!」と大喜びしていました。東京ではタンポポといえば黄色いものですが、愛媛県、特に南予の方では白いタンポポが普通のようです。よく見られる黄色いタンポポは、たいていセイヨウタンポポといって外国から入ってきた種類です。でも、別に黄色いのが外国ので白いのが日本ってわけじゃないよ。どこが違うかっていうと、ガクの形。花の外側をぐるっととりまいているのがそうなんだけど、あれの一番外側のが反り返っているのがセイヨウタンポポです。タンポポを見たら、花をひっくり返して確かめてみてね。

  • ツユクサ

    16.ツユクサ(ツユクサのなかま)

    暑い夏の日、なんとも涼しそうな青色の花を咲かせます。こんなにきれいな青色の花ってほかにないんじゃないかな。
    あと、形がフシギだよね。花びらは3枚。そのうちの2枚が大きくて青くて目立ちます。よーく見てると、別の生き物みたいに見えてきちゃう。みんなはツユクサのつぼみって見たことある?丸っこい黄緑色のつぼみが、緑色のがくにはさまれているんだ。これ見るたびに何かに似ていると思うんだけど・・・。あ!そうだ!かしわ餅だ!

  • コナラ

    17.コナラ(ブナのなかま)

    秋といえばドングリ。こどもの城でいちばんおおいのはコナラです。ほそながい形をしていて1年でみのります。葉っぱは大きいもので15cmくらい。上のほうがはばひろで、うらは白っぽくなっています。ふちには大きいギザギザがあるよ。
    ところで、まだ青いドングリが枝ごとおちているのをみたことないかな?あれは、チョッキリという虫のなかまのしわざです。チョッキリは、ドングリにたまごを産んで、自分で枝ごと切りおとしてしまうんだ。名まえもおもしろいけど、やることもおもしろいね。

  • セイタカアワダチソウ

    18.セイタカアワダチソウ(キクのなかま)

    キクのなかまの多年草です。夏の終わりごろからいっせいに咲く黄色い花を、みんなもみたことがあるハズ。すっごく背が高いから、すっごく目立つよね。その小さい花は、虫に花粉を運んでもらうタイプ。だから、風で運んでもらうタイプのにくらべて、花粉の量も少ないし、あんまり飛んだりしないんだ。こんど、この花を見つけたらよーく見てみて。ミツバチやチョウがたくさんきて、いそがしそうにしてるから。そういえば、セイタカアワダチソウの咲いてる時期って、ほかの花をあんまり見かけないね。だから、たくさんの虫がやってくるんだね。ところで、セイタカアワダチソウって、地面の下にある茎のとこからほかの草が大きくなるのを邪魔する化学物質を出してるって知ってた?ヨモギとかもそうなんだって。でも、最後には自分も自分の毒でやられちゃうんだって。だから、日本中がセイタカアワダチソウだらけとかヨモギだらけとかにならないんだね。うまくできてると思わない?

  • ヒサカキ

    19.ヒサカキ(ツバキのなかま)

    春から夏にかけて、森の中を歩いていると、なーんかヘーンなにおいがします。ラーメンのニオイというか、チャーシューのニオイというか、そんなかんじのニオイ。そのニオイの正体が、コレ。ヒサカキの花です。花自体は小さくて丸っこくて、控えめに下なんかむいちゃってけっこうかわいいんだけど、どうも、ニオイがなあ・・・。おまけにたくさん咲いてるから、けっこうスゴイありさまです。でも、秋から冬にかけてたくさんつく黒っぽい実は、小鳥たちの大好物。シカもよく食べるんだって。

  • カタバミ

    20.カタバミ(カタバミのなかま)

    家のまわり、道のはしっこ、校庭などどこにでも生えてる草。3枚に分かれたハート型の葉っぱは、昼間は開いてるけど夜のあいだはちゃんと閉じて寝てます。クローバーの葉っぱとよく似てるけど、よーくみてみて。クローバーの葉っぱって、ハート型になってないんだよね。それと、花もちがうよ。クローバーは、小さい白い花がたくさん集まってまーるくなってる。カタバミの花は、黄色くて花びらが5枚。ちょっとオレンジっぽいアカカタバミとか、濃いピンク色のムラサキカタバミなんかもあるよ。

  • コマツナギ

    21.コマツナギ(マメのなかま)

    7~9月頃、赤みがかった紫色の花をたくさん咲かせます。ちょっと見た感じ草みたいだけど、れっきとした木です。コマツナギの「コマ」っていうのは、馬のこと。根っこや茎がとても丈夫で、馬だってつないでおけるというところから、こういう名前がついたんだって。マメのなかまだから、やっぱりマメがつきます。さやはすごく細いんだけど、ちゃーんと中にマメがはいってるんだよ。冬から春の初め頃のとってもあったかい日、マメがついてるところに行ってみると、「ぱちっ」「ぱちっ」っていう、マメのはじける音が聞こえます。すごく小さい音だから静かにしてないと聞こえないけど、あー、あったかくなったんだなあーってカンジがするよ。

  • カラスウリ

    22.カラスウリ(ウリのなかま)

    「♪まっかだな~、真っ赤だな~」っていう歌知ってる?あの歌の2番に出てくるのがこのカラスウリです。秋も深くなると、山のあちこちで熟してるのが目に入るようになります。大きさキウイフルーツくらいで、色は歌の通り鮮やかなオレンジ。普通のオレンジ色よりちょっと赤味がかっていて、ほんとに夕焼け空のような色をしています。花は夏の夜中に咲くんだけど、レースで作ったみたいにとてもきれい。昼間にはしおれてしまうので、なかなか会えないのが残念です。実の中に入っている種が、またこれがおもしろいんだ。大きさといい、形といい、カマキリの頭にソックリ。色は木の肌みたいな色なんだけどね。運良くカラスウリの実を見つけて、もし採ることができたら、このタネもみてみてね。でも、けっこう危ないところに生えてたりするし、実の中には虫の幼虫が入ってたりするから、気をつけないといけないけどね。

  • ヨモギ

    23.ヨモギ(キクのなかま)

    ヨモギの花って見たことある?夏からあきにかけていっぱい咲くんだけど、知ってる人は少ないかもしれません。キクのなかま、たとえばタンポポなんかは、花が大きくてハチとかチョウもよくきてるよね。ヨモギもキクのなかまだけど、その花はすごく小さくてあんまり目立ちません。ヨモギは、虫が少なくて乾いたところに生えるようになって、風で花粉を飛ばすようになったみたい。だから虫をよぶための大きい花をつけなくなったんだって。春に若葉をおもちにいれたりするので、モチグサともよばれます。ちなみに「ヨモギ」とは「善熱草(=よくもえぐさ)」からきた名前なんだって。食べ物になったり薬になったり、ヨモギってほんとにすごい草だよね。

  • ナンキンハゼ

    24.ナンキンハゼ(トウダイグサのなかま)

    秋とってもきれいに色づくので、公園なんかによく植えられています。「ハゼ」ってついてるけど、ウルシやハゼノキとは全然べつのなかまだよ。ハゼノキの実と同じように、ろうそくのロウをとったから、「ハゼ」っていうなまえをもらったのかもしれないね。茶色いカラが3つにわれてでてくる白い実は、その色といい形といい、小さいニンニクみたい。ニオイはないけどね。でもタネには毒があるっていうから注意、注意。

  • ハハコグサ

    25.ハハコグサ(キクのなかま)

    春の七草のひとつで、”オギョウ(ゴギョウ)”のこと。茎や葉っぱに白くて柔らかい毛がたくさん生えているので、全体的にとてもやわらかくてやさしい感じがします。昔は草もちといえばハハコグサを使っていました。エメラルドグリーンのきれいなおもちができるんだよ。他の七草と同じように食用のほか、薬としても使われます。ちなみに「チチコグサ」という名前の草もちゃんとあって、こっちは食べられないんだよね。

  • オオイヌノフグリ

    26.オオイヌノフグリ(ゴマハグサのなかま)

    冬の終わりにさき始めて、春が近いことを教えてくれます。とっても小さい花だけど、きれいなルリ色をしているから、すぐわかるよね。みんな、これで花束作ったことある?花だけぜんぶ落ちちゃうよね。あれ、フシギだと思わない?だって、花びらはちゃんと4まいあるのに、ばらばらにならないで花の形のまんま落ちるんだよ。よーくみてみると、花びらが下のほうで1つにくっついてるのがわかります。おもしろいよね。

  • アカメガシワ

    27.アカメガシワ(トウダイグサのなかま)

    かしわもちに使うカシワとは、ぜんぜんちがいます。昔、その葉っぱをカシワの葉と同じように、お皿として使ったので「カシワ」というなまえがはいってるんだって。「アカメ」っていうのは新しく出た葉っぱが赤いから。葉っぱはわりと大きめのひし形で、はしっこのほうにあまいミツがでるところがあるので、よくアリンコがきてます。おばなの木と、めがなの木があって、花はそれぞれかたまってつきます。写真はめばなの方。もう実ができて、なんだか小さいパイナップルがたくさんくっついているみたいだね。昔から痛み止めの薬としてもつかわれてきた木です。

  • ゴンズイ

    28.ゴンズイ(ミツバウツギのなかま)

    あんまり大きくならないし、花も小さくて白っぽいので、知っている人も少ないかもしてません。
    ゴンズイがめだちはじめるのは実がなってから。夏の終わりごろから秋にかけて、ちょっとかわった形の真っ赤な実がなります。じゅくすとはじけて中にあったタネがでてきます。あざやかな赤色のなみと、つやつやしたまっ黒いタネの色あいがなかなかキレイ。ふれあいの森の中でもひときわめだっています。「きれいな小船の」という意味をもつ学名がついているのもわかる気がするね。

  • アキノノゲシ

    29.アキノノゲシ(キクのなかま)

    背が高くて、黄色っぽい白の花をつけます。けっこうかわいい花なんだけど、太陽の出ている間しか咲かないんだって。だから夕方になるとつぼんじゃうし、雨の日とか、くもりの日なんかもつぼんでる。タンポポみたいだよね。葉っぱとか茎とか切ると白い汁がでるし。すっごく背が高くてかたいから、農家の人が草取りするのは機械でやっても大変なんだって。

  • フユイチゴ

    30.フユイチゴ(バラのなかま)

    イチゴっていうと5月ごろのイメージがあるけど、なんか真冬にあか~い実をつけることがあるんです。それがフユイチゴ。11月ごろから実がじゅくし始めるんだけど、寒さがきびしくなったころのほうがあまくておいしいみたい。あ、もちろん食べられるんだよ。林のはしっこや木の根元なんかによく育ちます。冬の森ってなんだか灰色っていうか茶色っていうか、すごくさみしいかんじがするけど、そんな中にまっかなフユイチゴの実をみつけるとなんだかすっごくうれしくなっちゃいます。でも、タヌキやイノシシや、森のなかまたちのだいじな食べ物だから、ぜんぶとらないでのこしといたげてね。

  • ニワウメ

    31.ニワウメ(バラのなかま)

    カンヒザクラが満開のころ、ぼちぼち小さな花をつけはじめます。花が咲くのは葉っぱでる前か、葉っぱがでるのといっしょ。そういえばカンヒザクラも葉っぱがでるより先に花が咲いてったっけ。ほんのりピンク色の小さい花が細い枝びっしりに咲くのはとってもかわいい。しかもお花がかわいいだけじゃなく、実も食べられるしタネの中身はお薬にするっていうんだから小さい木だけどなかなかすごいでしょ?

  • カンヒザクラ

    32.カンヒザクラ(バラのなかま)

    別名ヒカンザクラ。こどもの城では2月の終わりごろから4月ごろまで、つりがね型のの、こいピンク色の花を咲かせます。その形や色、花の咲く時期などから、サクラだと思わない人が多いようですがれっきとしたサクラ。沖縄などではサクラといえばこの花をさすみたいです。もともとあったかいところに生えている木で、九州の南のほうでは旧暦の元日にさくことから、「ガンジツザクラ」ともよばれているんだって。カンヒザクラがさきはじめると、もう春がくるんだなあーと思うんだよね。

  • ドングリ

    33.ドングリ(ブナのなかま)

    頭のさからはねの先までが1cmくらいの、小さな虫です。全身青みがかったうすい緑色でけっこうきれい。前ばねのふちがうっすら紅色なのも、ちょっとおしゃれな感じがします。いろんな植物の枝なんかに集団でつくんだけど、なぜか順序よーく一列に並んでるんだよね。で、指とかをそーっと近づけていくと、こそこそこそーって枝の裏側にかくれていきます。こどものときは全身が白いふわふわしたものでおおわれていて、ちょっと見た感じでは、虫がいるなんてわかりません。でもいきなり動いたりするので、おっと虫だったかなんてびっくりすることもあります。

  • サクランボ

    34.サクランボ

    4月にきれいな花を咲かせたサクラも、5月になると濃い緑の葉をしげらせています。その緑の中にひときわ目立つ真っ赤な実。今年はサクラの実・サクランボがたくさんつきました。でも、残念ながらこどもの城のサクランボは、よーく熟してるのでもしぶくて食べられません。おいしいサクランボがなるのは、セイヨウミザクラという種類で、こどもの城に多いヤマザクラやソメイヨシノとは違う種類です。日本人はサクラが大好きで、昔からいろんな園芸品種をうみだしてきました。その数なんと200種類以上!その代表がソメイヨシノです。ところで日本中のソメイヨシノって全部「おなじ木」だって知ってました? いったい何万本くらいあるのか知りませんが、とにかく日本全国のソメイヨシノは、おなじ1本の木から作られたクローン、文字通り「おなじ木」なんだそうです。だから、ソメイヨシノはどれだけたくさん実をつけても、そこから芽が出ることはないんですって。

昆虫や鳥などのいきもの

  • カワラヒワ

    1.カワラヒワ(アトリのなかま)

    松山側から「こどもの城」に入ると、児童館の下のコスモス畑や道沿いの木の上に、ちっちゃい鳥がたくさんいるのを見たことありませんか?ちょうどスズメくらいの大きさで、20~30羽くらいの群れでわーっと動いてるよね。え?「スズメでしょ?」って?
    よーく見てください。飛んでる時、翼に黄色い帯が見えるでしょ。体の色も、スズメにしてはなんか黄色っぽいし。ほら、鳴き方だって。スズメとは違いますよね。
    彼らはカワラヒワという鳥です。姿が見えなくても(小さいからね)、この鳴き方で近くにいるのがわかることがあります。カワラヒワは、子育ての時期は虫やクモも食べますが、秋から冬にかけては木や草の実・種・芽などを食べています。特に好きなのがヒマワリの種。庭のヒマワリにも飛んでくるよ。田んぼとか公園なんかにもやってくるので、目に付くことも多い鳥です。特に秋冬には何十羽という群れを作るから、めだつめだつ。いっせいに飛び立つと、翼の黄色がとてもきれいです。

  • エナガ

    2.エナガ(エナガのなかま)

    ちっこい体にちっこいくちばし、ながーいしっぽが特徴です。10羽から20羽くらいの群れで、こどもの城や動物園の森や林をとびまわっています。わりと近くまで近づける鳥のひとつだと思うんだけど、何しろ小さい上にすばしっこいので、なかなかじっくりみることができません。でも、よーく観察してると「あ、エナガだ」ってわかっちゃうんだな。なーんでか。
    それは体の形。エナガは、冬の間はコロッコロに太っていてすごくかわいいんです。あの白さ、そしてあの丸さ。何かに似てると思ったら、「ゆでたまご」にソックリ。おまけに、細くて長いしっぽが“ぴよん”とでてる。まるで、くしをさしたタマゴみたいです。
    エナガは、その短いくちばしで虫の卵なんかをつまんで食べます。ごはんを食べながら決まったコースをパトロールするので、何時間かすると同じ場所にもどってきます。1回みたとこでじっと待ってると、また会えるかもしれないよ。

  • アマガエル

    3.アマガエル(アマガエルのなかま)

    アマガエルってくらいだから、雨が大好き!ん?そんなこと知ってるって?
    じゃ、みんなに挑戦!「アマガエル○×クイズ」だ!全問正解できるかな?

    1.アマガエルはほっぺをふくらませて鳴く。
    2.アマガエルは大人になるとしっぽがはえてくる。
    3.アマガエルは草を食べる。
    4.アマガエルのうしろ足には水かきがある。
    5.アマガエルはからだの色が変わる。
    6.アマガエルは足が6本ある。
    7.アマガエルはからだの大きさが30cmくらいある。
    8.アマガエルはジャンプが得意である。

    答え 1.×、2.×、3.×、4.○、5.○、6.×、7.×、8.○

  • ジムグリ

    4.ジムグリ(ナミヘビのなかま)

    体の色はふつう赤っぽい茶色で、黒っぽい点々があります。でも、子どもとおとなと年とったのとでは、体の色や模様が違うし、そのうえ住んでる場所によっても違ってくるんだ。ちょっと小高い丘や山地によく住んでいて、ネズミなんかの小さい動物を捕まえて食べます。ヘビっていうと毒を持ってるとかコワイとか、あんまりいいイメージがないけど、このジムグリくんは毒もないし、とってもおとなしいヘビなんです。森の中で出会うかもしれないけど、大騒ぎしないであげてね。ジムグリくんのほうがよっぽどビックリしてるから。

  • モズ

    5.モズ(モズのなかま)

    秋になると、高い木のてっぺんや電線なんかにとまって、しっぽをくーるくーるくーるくーるまわしながら、大きな声で鳴いています。これは「ここはボクんちだから、入ってきちゃだめー!!」ってなかまに知らせるためなんだ。冬の間はオスだけじゃなく、メスも1羽ずつなわばりをもっていて、ほかのモズがその中に入ってくるのを許しません。冬の間はエサが少ないから、大変なんだよね。で、彼らのエサはっていうと、バッタ、クモ、カニ、ミミズ、カエルやネズミなどなど。なんと、ホオジロなどの小さな鳥を襲って食べてしまうこともあるんだ。体は小さいけど、なかなか勇ましい鳥なんです。でも、キィキィ鳴きながらしっぽをぴこぴこさせているところは、けっこうかわいいよ。

  • オオクチバス

    6.オオクチバス(バスのなかま)

    別名「ブラックバス」。アメリカ生まれのこの魚は、1925年に人の手によって日本にもちこまれました。ルアーフィッシングって知ってるかな?それにぴったりなのでつれてこられたんだ。
    産まれてすぐはお父さんに守られてすごすんだけど、しばらくすると1匹で暮らすようになります。典型的な肉食で、エビのなかまやカゲロウの幼虫、ヤゴ(トンボの幼虫だね)などを食べます。体が大きくなると、自分より小さい魚を食べるようになるんだ。ヨシノボリとかドジョウとか、それらのこどもとか、小さい魚はばくばく食べられちゃう。そのせいで、昔から日本の池や湖に住んでた魚たちはどんどん減っちゃって、オオクチバス以外はぜんぜんいなくなっちゃったところもあるんだって。

  • イシガメ

    7.イシガメ(ヌマガメのなかま)

    本州・四国・九州の池や沼に住んでいます。カゲロウの幼虫やヤゴ、魚、エビなどを食べます。平地より山のほうに多くて、きれいな水のあるところがスキ。汚い水が流れ込んでいるようなところにはあんまりいません。世界中でも日本にしかいない種類です(こういうのを「日本固有種」っていうんだ)。
    こどものときは、「ぜにがめ」とよばれています。きいたことあるかな?田植えの時期にはたんぼにもよくいるので、昔から日本人にとってなじみの深い、いい友だちでした。でも近ごろでは、川の工事や水の汚れなどが原因で、少しずつ数が減ってきています。

  • セグロセキレイとハクセキレイ

    8.セグロセキレイとハクセキレイ(セキレイのなかま)

    芝生広場で、長いしっぽを上下にぴこぴこふりながら、忙しそうに歩いている鳥をみたことがないかな?彼らはスマートな身体と長いしっぽが目印の、セキレイのなかまです。いちばんよく見られるのが、セグロセキレ。1年中日本全国で見られますが、実は世界中でも日本にしかいない鳥なのです。ハクセキレイの方は、だいぶぶんが冬になるとこっちの方にやってくる冬鳥。夏の間は、もっと涼しいところにすんでいるんだ。形も動きもとってもよく似ているこの2種類、見分けるポイントは顔と声です。よーく見比べてください。セグロセキレイは黒い顔に白いマユ、ハクセキレイは、白い顔に黒いマユ。個体差はありますがだいたいたいコレで見分けられます。耳に自信のある人は、鳴き声にも注意してみよう。「チチッ チチッ」という、澄んだ声のハクセキレイに比べると、セグロの方は「ジジッ ジジッ」と、ちょっとにごってきこえますよ。

  • コゲラ

    9.コゲラ(キツツキのなかま)

    こどもの城にもキツツキがいるって知ってた?体の大きさはスズメと同じくらい。コゲラは日本でいちばん小さいキツツキです。小さい上に体の色が木の幹とそっくりなので、目で見つけるのはわりとむずかしい。でも「ギーー」という鳴き声や木をつつく音で、いることがわかります。いることがわかったら、静かに待っててみよう。あんまり人をこわがらないので、けっこう近いところまで来てくれるよ。小さくても強いくちばしで、いっしょうけんめい木をつついているところを、ぜひ見てほしいです。

  • ツバメ

    10.ツバメ(ツバメのなかま)

    春を運んできてくれる鳥。3月の終わり頃にはやってきて、夏のあいだ一生懸命子育てをします。みんなの家の軒下にも、巣を作ったりしてないかな?ツバメは人間のいるところにしか巣を作りません。そこなら、ヘビやカラスに巣が襲われる心配が減るからね。でも、巣をかける場所の近くに泥や枯草など巣を作る材料がないと、だめなんだ。  遠くからわたってくるツバメは、飛ぶのがとっても上手です。空中をすごい速さで飛び回って、虫を捕まえて食べるんだ。飛ぶのも速いけど、しゃべるのも早いよ。鳥のさえずりがどうきこえるかっていうのを「ききなし」というんだけど、ツバメのさえずりは「土食うて、虫食うて、口、しぶーい」とか「地球、地球、地球儀ー」とかききなされます。みんなには、どうきこえる?

  • フクロウ

    11.フクロウ(フクロウのなかま)

    平成11年6月、あいあい児童館の『光の塔』に迷い込んできました。以前からふれあいの森の奥の方で鳴き声はしてたんだけど、ずーっと会うことができなくて、今回初めて出会えました。
    頭の先からしっぽの先まで、だいたい50cmくらい。カラスくらいの大きさです。でもふわふわしてるので、ちょっとおデブちゃんにみえちゃう。
    音をたてずに飛べる翼、エモノをがっしり捕まえられるつよーい足とするどいツメなど、他の鳥とはぜんぜん違う、独特の体つきをしています。なかでもいちばん特徴的なのは、カオ。丸い顔にでっかい目、体のわりに小さく見えるくちばしをもっています。目のまわりは、どんなに微かな物音もききのがさないように、お皿の形をしてるんだ。
    ずっと昔から人里の近くに住み、童話や神話、昔話にもたくさん登場します。日本人にとっても、身近な森の生き物だったんだけど、最近では山の奥の方においやられ、前ほど身近ではなくなってしまいました。また、会いにきてくれるといいね。

  • トゲナナフシ

    12.トゲナナフシ(ナナフシムシのなかま)

    これ、みたことある?枯れ枝じゃないよ。よく見ると、ちゃんと足が6本あるでしょ。体の長さは、5~7cmくらい。全体的にひょろひょろっとした感じの虫です。見てのとおり体も足も細長いので、動きがとってもユーモラス。トゲナナフシっていうぐらいだから、背中にはトゲがあります。っていっても、毒はないので心配いりません。
    ナナフシのなかまは、かくれんぼが得意。トゲナナフシなんて、形も色も枯れ枝にそっくりだもんね。枝になりきってるときは、前足をのばしてじーっとしています。でも時々かくれる場所をまちがえちゃうらしくて、建物のかどっことか、道のはしっことかで枝のふりをしていることがあるんだよ。木なんてないのに。

  • ジョウビタキ

    13.ジョウビタキ(ヒタキのなかま)

    10月ごろ、北から亘ってきて、冬の間を日本で過ごす冬鳥です。
    オスは、あざやかなオレンジのおなか、灰色の頭、黒い翼と、とってもきれいな色合い。反対にメスの方は、全体的に灰色っぽいオリーブ色をしていて地味です。両方とも黒い翼の白い点が目印。
    木の枝に止まって、おじぎをするように頭を下げたり、しっぽをピーンとふるのを繰り返します。とってもかわいいんだよ。よく通る高い声で「ヒッヒッ」と鳴くので、姿が見えなくても「あ、いるな」とわかります。鳴き声の合間に「カタカタ」という舌打ちのような音が入るのもジョウビタキの特徴です。
    鳴き声から「ひっかち」、翼の白い点からも「もんつきどり」など、ニックネームがたくさんあります。それだけ私たちに近いってことだよね。実際、ジョウビタキはあまり人間を怖がりません。庭で草むしりをしていて、ふと気がつくと足元まできていた、なんてことがよくあるみたい。この冬、ぜひお友だちになりたい小鳥です。

  • カラス

    14.カラス(カラスのなかま)

    スズメ・カラス・ハトって、みんな名前は知っているけど、本当はよく知らない鳥の代表だと思います。カラスなんて、じっくり見たことがある人は少ないはず。せっかく身近にいるのだから、よーく見てみませんか。
    ふだん見かけるのは、ハシボソガラスとハシブトガラスの2種類です。両方とも、色はもちろん真っ黒。よく見ると、ハシボソガラスはおでこからくちばしにかけてがまっすぐなんだけど、ハジブトガラスはおでこがでっぱてて、くちばしがぶっといんだ。いちばん違うのは、鳴き方。おじぎするみたいに頭を上下しながら鳴くのは、ハシボソガラスだけです。
    ところで、カラスノ鳴き声って、どう聞こえる?こどもの城のは「アワ、アワ」とか「カポッ、カポッ」とか、いろんな鳴き方に聞こえるんだよなあ。キミはどう思う?

  • ナナホシテントウ

    15.ナナホシテントウ(テントウムシのなかま)

    あったかくなってくると、ひなたでよく見かける虫です。赤くてつやつやしたまーるい背中に、黒い7つの点々がトレードマーク。こどものときからアブラムシを食べてる肉食性のテントウムシです。生まれてから死ぬまでの2ヶ月ほどの間に、1匹当たりなーんと3000匹ものアブラムシを食べるんだって。すっごい食欲だよね。負けそう。
    ナナホシテントウを捕まえると、黄色い汁を出すよね。あれ、オシッコじゃないんだよ。だって、足の関節から出てるんだもん。あれは敵から身を守るためのもの。いやーなニオイとまずーい味で、「ボクを食べてもおいしくないよー」って宣伝してるわけです。
    ところで、テントウムシのなかまってどれくらいいると思う?なんと日本だけで、172種類もいるんだって!!こどもの城でも、ナナホシテントウのほかに、ニジュウヤホシテントウやキイロテントウ、カメノコテントウなどがいます。種類によって模様や色が様々で、キイロテントウなんて、背中がきれいな黄色1色でとーってもかわいいんだ。今年の春はぜひ探してみてね。

  • スズメバチとクマバチ

    16.スズメバチとクマバチ(のなかま)

    一回刺したら自分も死んじゃうミツバチと違って、スズメバチは何回も刺すことができます。毒も強い。毎年1人か2人はスズメバチに襲われて命を落とします。でも、スズメバチだって命がけだよ。だって、人間の方がずっと大きいんだもんね。スズメバチのことを「クマンバチ」と呼ぶところもありますが、ここで紹介するクマバチはまったく別の種類です。体が大きいし、低くてはっきり聞こえる音で飛んでくるので一見恐そうですが、実はとってもおとなしいハチです。実際に捕まえていじめたりさえしなければ、人をさすことはまずありません。よく日当たりのいい山道なんかで飛んでいるのを見かけますが、あれはオス。縄張りを守るためにパトロールしているんです。侵入者に対して「あっちいけー!」とむかってきますが、それだけです。よくみると、コロコロしててなかなかかわいいよ。

  • ニイニイゼミ

    17.ニイニイゼミ(セミのなかま)

    体の大きさは、羽の先まで入れても3.5cmくらい。夏のセミの中では一番早くて、梅雨明けのころから鳴きはじめます。ところで、セミって種類によって鳴く時間帯がだいたい決まってるって知ってる?一日中鳴いているみたいな気がするけど、ほんとは違うんだよ。ニイニイゼミっていえばもうひとつ。セミのぬけがらからは見分けるのはむずかしいんだけど、ニイニイゼミのだけはすぐわかります。だって、すごく小さくて泥だらけだもん。

  • ツグミ

    18.ツグミ(ツグミのなかま)

    愛媛県では代表的な冬鳥で、10月ごろにやってきます。わたってきてしばらくの間は、数十羽から数百羽のむれをつくって山の中でくらしています。山に雪がふると、里のほうにおりてくるよ。大きさはハトより2まわりくらい小さいかな。いちばんおもしろいのは歩きかた。両足をそろえてピョンピョンはねてくんだけど、ときどきスクッとたちあがってまわりをけいかいするんだ。まるで「だるまさんがころんだ」をしているみたいなんだよ。

  • カメムシ

    19.カメムシ(カメムシのなかま)

    秋になると家の中に入ってきたりして、うっかりつぶしたりしたらすっごいニオイがします。でも、なんであんなニオイをだすんだろうって思ったこと、ない?カメムシがくっさいニオイをだすのにもちゃーんとワケがあるのです。まず、アリなどの敵に襲われたときに自分の身を守るため。それから「危ないよーっ!!」ってなかまに知らせるのにも使ってる。集団の中の一匹が強いニオイをだすと、なかまがみんな「わーーーっ」って逃げちゃいます。で、そのあと「わーーーっ」って逃げたみんなを集めるのにも使ってるんだって。ところで、アメンボとかミズカマキリとかタイコウチなんかも、カメムシのなかまだって知ってた?そういえば形が似てるかも。やっぱり、くさいのかなぁ?

  • ベニシジミ

    20.ベニシジミ(シジミチョウのなかま)

    このへんでは普通に見ることができるシジミチョウのひとつです。シジミチョウのなかまは、種類が多いうえに小さくてすばしこいので、見分けるのがなかなか難しいんだけど、ベニシジミはわかりやすいです。前ばねの(って、わかる?チョウの頭に近い方が前ばね、おしりに近い方が後ろばね)表側(チョウを上から見てはねを開いたときに見えてるのが表側、たたんだときに見えるのが裏側)が濃いオレンジ色をしてて、こういう色のシジミチョウは、ちょっとほかにいないからね。ちなみに、はねの裏側は、白っぽい色をしてます。日当たりのよい草原が好きで、シロツメクサなんかによく来てるよ。

  • ミツバチ

    21.ミツバチ(ミツバチのなかま)

    春になって花がたくさん咲くと、ミツバチ大活躍です。花から花へと飛び回って、ミツと花粉を集めるんだよね。同時にお花の受粉も手伝っています。
    ミツバチには働きバチ・女王バチ・オスバチっていう階級があるのはみんな知ってるよね?じゃ、働きバチのお仕事にも段階があるって知ってた?いそがしいんだよ~。さなぎから羽化してまず最初に覚えないといけないのが巣のそうじでしょ。それから卵や幼虫の世話、食物の貯蔵、門番ときて、最後が食べ物を集めてくること。日がたつにつれて巣の中の仕事から外にかわっていくんです。はたらきものだよね~。

  • カタツムリ

    22.カタツムリ(カタツムリのなかま)

    雨の降った後とかくもりの日に道を歩くと、カタツムリによく出合います。彼らは乾いてるのがとても苦手で、だからねばねばした液でからだを包んでるんだけど、そのせいでカタツムリ苦手っていう人も多いよね。すっごく乾燥に弱い種類の中には、フタつきのまでいるんだよ。さてカタツムリといえばこの殻なんだけど、これ、左巻きと右巻きがあるって知ってる?カタツムリを殻のてっぺんのほうから見て、うずまきが真ん中から時計の針の進むのと同じ方にまいてたら、右巻き。反対だったら左巻き。カタツムリを見つけたら、ぜひよーくみてみてね。あ、でも1つだけ注意。カタツムリのなかまには寄生虫がいることが多いので、触ったあとは必ず石鹸でよーく手を洗ってね。

  • コゲラ

    23.コゲラ(キツツキのなかま)

    本でいちばん小さいキツツキ。でも、からだの大きさや色がスズメとよく似ているので、たとえ近くで見ても、みんなわからないみたい。前にも「スズメが死んでた」って言ってコゲラを持ってきてくれた子がいました。でもよーくみると違うんだよ。キツツキっていえば、木を続けてたたくの(ドラミングっていうんだ)が特徴だけど、あれにもちゃんと意味があるんだって。大きい音をだすのは、「ここはぼくのなわばりだよー」とか「ぼくはここにいるよー」ていうのを、ほかの鳥に伝えるためだっていわれてます。ウグイスの「ホーホケキョ」と同じかな。そういえば、前見たコゲラは、電柱の鉄のところを一生懸命たちてたっけ。くちばし、ちびないのかなぁ公園とか家の近くにもけっこういるので、「ココココココ・・・」っていうドラミングの音とか、「ギー」っていう声がきこえたら、まわりをそーっと探してみてね。

  • アサギマダラ

    24.アサギマダラ(マダラチョウのなかま)

    チョコレート色にうすい水色のもようがある、とってもきれいなチョウです。羽だけじゃなくて、なーんと体もまだらもよう。あんまりはばたかないでふわふわ飛んでいくのも、上品な感じがします。こんなにきれいでアゲハチョウより大きいんだから、目立つよね。アサギマダラは、「旅をするチョウ」としてよく知られています。どのくらい遠くまで飛んでいってるかっていうのを調べてる人がいるんだけど、大阪から沖縄まで、17日かけてとんでっちゃったのがいるんだって!すっごいよねー。こどもの城では、夏の終わりごろから秋にかけてよく見かけるんだけど、もしかしたらそれもすっごい遠いトコからとんできているのかもしれないね。

  • タヌキ

    25.タヌキ(イヌのなかま)

    こどもの城ではいろんな生き物にあえるけど、タヌキにあったことある?特にふれあいの森ゾーンや創作工房のまわりなんかで、よくみかけます。ネコにしては大きいし、イヌにしては丸くて小さいし、と思ったら要注意。タヌキさんかもしれません。丸っこいからだは茶褐色、4本の足は黒いくつしたをはいているみたいです。あと太いしっぽもとくちょうかな。ドングリやヤマイモ、草の実のほか、虫やカエル、ヘビ、魚なんかも食べます。木に登ってカキの実やリンゴまで食べるんだって。好きキライ、ないのかな?

  • アオサギ

    26.アオサギ(サギのなかま)

    去年の12月、大洲市にツルがやってきて話題になったけど、ツルとよく間違えられるのがアオサギです。日本で見られるサギのなかまではいちばん大きくて、背中や翼が青っぽい灰色で、足も首もスラーっと長くて、きれいな鳥です。でも鳴き声がちょっと・・・なんだよね。ところで、鳥の体ってすっごく軽くできてるって知ってた?大きなアオサギも1kgちょっとしかないんだよ。人間だったら生まれたばっかりの赤ちゃんだって3kgくらいあるんだから、やっぱりすごく軽いよね。

  • ホオジロ

    27.ホオジロ(ホオジロのなかま)

    こどもの城にはたくさんいます。体の色は茶色と黒と白で、とってもジミ。パッと見るとスズメみたいにみえます。でもよーくみると、スズメよりちょっと大きいし、くちばしの色もちがうんだよ。園愛のササヤブや草むらの中から「チチッチチッ」とか「ピツツッ」ってなき声がしたらちゅういしてみて。ホオジロさんにあえるかもしれません。春から夏にかけて、オスは木のてっぺんや電線などの見晴らしのいいところでさえずります。胸をそらせて一生けんめいさえずっているのは、まだ結婚していないオスなんだって。冬のあいだでも、天気がよくてちょっとあったかかったりすると、木のてっぺんやでんせんなんかにとまって、「ツッピィーピリーチョ」ってごきげんにさえずってたりします。

  • エサキモンキツノカメムシ

    28.エサキモンキツノカメムシ(カメムシのなかま)

    なんだかスゴイなまえだけど、漢字で書くと「江崎紋黄角亀虫」。江崎博士という昆虫の先生にちなんでつけられた、黄色い紋がある、角のあるカメムシです。ポイントは背中のハート模様。かわいいでしょ?このカメムシは、メスが卵やうまれたばかりの幼虫を守ることでも知られています。70~80個の卵をかためて産みつけた後、お母さんはその上をおおうようにしてガードします。テキが右からくれば右に、左からくれば左に体をかたむけて、命がけでこどもたちを守ります。そのあいだはエサも食べないんだって。ほんとにスゴイ虫だよね。

  • トンボ

    29.トンボ(トンボのなかま)

    日本はトンボの国でもあります。世界最小のハッチョウトンボから、世界中でも2種類しか知られていないムカシトンボまで、約180種類。もちろん、日本人はトンボが大好きです。いろんなデザインに使ったりするし、歌もあるよね。実はこれは世界でも珍しいことで、ヨーロッパでは、トンボは不吉な生物とされたこともあるんだって。えひめこどもの城にもたくさんのトンボがいます。シオカラトンボ、コシアキトンボ、チョウトンボなどなど。みんなもよく知っているとおり、トンボはこどものころ水の中でくらします。トンボがたくさんいるってことは水辺の環境が豊かってことでもあるんだよ。

  • ハラビロカマキリ

    30.ハラビロカマキリ(カマキリのなかま)

    カマキリにもいろんな種類がいるって知ってた?
    ハラビロカマキリは、ほかのにくらべておなかがふっくらしています。いちばんの特徴は、前ばねのまんなかくらいに白い点があること。見ればすぐわかるよ。体の色は黄緑色から茶色っぽいのまでいろいろです。紫っぽいのもいるかな。ほかのカマキリと同じく、タマゴで冬を越します。これから秋も深まっていくと、おなかの大きいお母さんカマキリによく出会うようになります。卵産むのって大変だから、そーっとしといてあげてね。

  • アオバハゴロモ

    31.アオバハゴロモ(アオバハゴロモのなかま)

    頭のさからはねの先までが1cmくらいの、小さな虫です。全身青みがかったうすい緑色でけっこうきれい。前ばねのふちがうっすら紅色なのも、ちょっとおしゃれな感じがします。いろんな植物の枝なんかに集団でつくんだけど、なぜか順序よーく一列に並んでるんだよね。で、指とかをそーっと近づけていくと、こそこそこそーって枝の裏側にかくれていきます。こどものときは全身が白いふわふわしたものでおおわれていて、ちょっと見た感じでは、虫がいるなんてわかりません。でもいきなり動いたりするので、おっと虫だったかなんてびっくりすることもあります。

  • キセルガイ

    32.キセルガイのなかま

    かたつむりのように、陸で生活している巻貝を、陸貝といいます。けっこう種類が多くて、800種類もいるんだって。陸貝のなかまをものすごく大ざっぱにわけると、カラのないやつとあるやつがいて、カラのないのがナメクジ。カラのあるやつの中で、丸っこいカラなのがみんなのよく知ってるかたつむりで、細長いのがキセルガイなどのなかまです。こどもの城にもいろんな陸貝がいるんだけど、特に目に付くのがキセルガイのなかま。雨の降った後や朝早い時間なんかに、児童館の近くでたくさん歩いています。カラの形がちがうから、珍しいのかと思ったら、けっこうふつうにいるみたいです。日本に住んでる陸貝は、種類ごとにカラの巻き方が決まっていて、だいたいのやつは右巻きなんだけど、キセルガイのなかまは左巻きなんだって。今度見つけたらそーっと捕まえて、確かめてみようっと。でも、後で手を洗うのを忘れないようにしないとね。外で遊ぶときのルールです。